アクアリウム歴30年の私ですが、今ではミジンコ飼育の魅力に取りつかれています。
ミジンコは熱帯魚の食いつきが良い生餌であると同時に、ミジンコ自体を飼育することはこれまた楽しいものだと気づかされました。
毎日ミジンコの顔色が気になったり、早くご飯をあげたくてウズウズしたりと、すっかりミジンコブリーダー気取りです笑
同じように、ミジンコの飼育に挑戦したいと考えている方がいらっしゃると思いますので、初心者の方でもお金や手間をかけることなく、簡単に孵化・増殖できる方法を紹介したいと思います。
表題にある通り、ミジンコをペットボトルで簡単に孵化・繁殖する方法を記載します。
ミジンコの孵化・飼育に必要なもの
まずはミジンコ孵化・飼育に必要なものからご紹介します。
私がミジンコの飼育をするにあたって使っているものは以下の5つです。
ミジンコ以外は、どれもスーパーや100均で売っているものになりますので簡単に用意できますよ。
- ミジンコ(もしくは休眠卵)
- ペットボトル(500ml)
- スポイト(長めのものが良い)
- ドライイースト(餌)
- プラスチックカップ
- 注射器
ミジンコ(もしくは休眠卵)
ミジンコは空気中に卵が漂っているということはほぼないため、水槽の中に自然発生する可能性は低いです。
近くの池や川などでミジンコを採取してくるか、ネットショップなどで購入する方法があります。
私はネットショップでミジンコを購入しましたが、生きているミジンコではなく休眠卵(冬眠状態)のミジンコを購入しました。
生きたミジンコの場合、すぐにミジンコを繁殖できる環境を用意してあげないといけません。
万が一こちらで用意した環境が悪かった場合、ミジンコはすぐに全滅してしまいます。
一方休眠卵は、購入時の状態のまま冷蔵保存ができます。
そのため、こちらが用意した環境に少しずつ休眠卵を入れて孵化状況を見ることができ、全滅のリスクを減らすことができます。
私がミジンコの休眠卵を購入したのはこちらのお店です↓
ペットボトル(500ml)(繁殖容器)
私は500mlペットボトルを3本用意して、それぞれの中でミジンコを飼育しています。
2Lのペットボトルなど、別なサイズでもかまいませんが、500mlのものが手軽で良いと感じています。
また、ペットボトルは複数用意して飼育された方が良いです。
理由は、どれか1本のペットボトルでミジンコが全滅してしまった場合でも、残りのペットボトルでミジンコが生きていればリカバーができるからです。
複数あっても手間は大して変わりませんから、3本くらい用意しておくと安心です。
※好奇心が強い方は、どんどん本数を増やして環境の違いでの増え方など色々試したくなるかと思います笑
スポイト(長めのものが良い)
ペットボトルに水を足したり、増殖したミジンコを吸い取るために使います。
ペットボトルの下の方までスポイトの先が届くような、長いサイズのスポイトを用意してください。
私は100均のセリアで購入したスポイトを愛用しています。
※ネットで購入したい方は以下からどうぞ(割高なのでお近くの100均推奨)
ドライイースト(餌)
ミジンコの餌として、私はドライイーストを使っています。
ドライイーストを使っている理由は、手軽に安価で購入でき、また匂いも少ないためです。
このドライイーストを水に溶かして、注射器で注入します。
他のエサとの比較
ドライイーストに比べて鶏糞はイヤな匂いが強く、クロレラやエビオス錠は値段が高いです。
はじめてミジンコの飼育をする場合は、ドライイーストが敷居が低く良いかと思います。
プラスチックカップ
ドライイーストを水に溶かすためのプラスチックカップです。
これは不要なコップなど代用できるものであれば何でも構いません。
注射器
ミジンコの餌となるドライイーストを、ペットボトルに注入するために使います。
スポイトで代用することもできますが、注射器の方が注入する量をコントロールしやすいです。
100均では化粧品のコーナーを探してみてください。
※ネットで購入したい方は以下からどうぞ
ミジンコの休眠卵を孵化させる
必要なものが揃いましたら、ミジンコの孵化・増殖に必要な環境の準備に移りましょう。
500mlペットボトルの半分くらいまで、カルキ抜きをすませた水を入れます。
すでに水質が安定した水槽がある場合、そちらから水を持ってくるのも良いと思います。
この段階でミジンコを入れてもかまいませんが、私の場合はペットボトルを日光のあたる窓際に2〜3日くらい置いて、ペットボトルの側面にうっすら苔がつくくらいになってから休眠卵を入れました。
休眠卵を入れてから、2~5日くらいでミジンコが孵化してきます。
ペットボトルの置き場所ですが、私は日当たりの良い窓際(屋内)に置いています。
経験上、日光に当てることは重要と感じますが、屋外である必要はなく、屋内飼育でも十分増殖してくれます。
また、エアレーションなども特にしていませんが、少しでも酸素が溶け込めるようにペットボトルの蓋は開けたままにしています。
ミジンコへの餌やり・与え方
ミジンコが孵化してきたら、餌として用意したドライイーストを与えます。
私はドライイースト(ひとつまみ)を水で溶き、注射器でペットボトル内に注入するようにしています。
最初は様子を見ながら少しずつ(2ml)与えていくと良いと思います。
餌やりの頻度ですが、一日に1、2回で十分増殖に成功しています。
最初はミジンコが孵化した嬉しさもあって、餌をたくさんあげたくなってしまうかもしれません。
ですが、過度な餌やりは飼育水の汚れを早めることになるので、はやる気持ちを抑えてください。
ミジンコの増殖 上限の目安
ミジンコは環境が整っていると順調に増殖していきますが、どこまで増殖させるべきかの目安をお伝えします。
ずばり、ミジンコの色が赤くなったら間引きをしましょう。
ミジンコの色が赤くなる=酸素濃度が低下している状態=環境が悪化傾向だからです。
このような状態になったときは、スポイトでミジンコを吸い出して間引きをしてあげてください。
間引きは、一度にすべてのペットボトルで行うことはせず、日にちをずらしながら1つのペットボトルから6~8割くらい吸い出しをしています。
ミジンコペットボトルの維持について
無事ミジンコの孵化・繁殖が成功したら、あとは餌をやりながら適度に間引きをして維持をしていきます。
ペットボトルを3つ用意して繁殖を進めていると、同じ環境のつもりでもペットボトルごとに繁殖状況が異なってきます。
これは私にとっては好都合で、繁殖がうまくいかなくなったペットボトルは早めにリセットをして、別なペットボトルからミジンコを移してバランスを取るようにしています。
水温は25〜30℃くらいがミジンコにとって適温のため、冬場になると繁殖が難しくなります。
ただし、ミジンコが消えたように見えるペットボトルでも、実は休眠卵になって底に溜まっていることもあるようです。
ですから底に溜まったものは捨てずにとっておいて、一度乾燥させた後に再度水を入れるとミジンコが湧いてくるかもしれません。
この点は一回私自身も試してみたいと思っています!
試してみました!